しのはら歯科医院では、しっかりと健康的に噛めるようにするための「咬み合わせ治療」と、お口周りの筋肉、機能を正しく使うための「口腔機能の向上」にも力を入れております。
食いしばり・歯ぎしり
食いしばりその名の通り、上下の歯でぎゅっと咬んでしまうことをいいます。一方歯ぎしりは、ただ上下の歯で咬んでしまうだけでなく、左右にぎりぎりと動かしてしまう症状です。
長期間続くことで、顎関節や歯に大きな負担をかけてしまい、顎関節症や歯が割れるといったトラブルを招いてしまうことも多くあります。
こんな症状があったら注意
✓歯が大きくすり減っている
✓顎関節症の経験がある
✓下の歯ぐきの内側に、ぼこぼことした凹凸がある(骨隆起)
✓寝起きに顎が疲れている
✓セラミックの被せものが割れた、欠けた
食いしばり、歯ぎしりの原因
食いしばりや歯ぎしりの原因は、主にストレスや無自覚の癖だと言われています。また、スポーツなどで力を入れる場面でも、食いしばりが起こりやすい傾向にあります。
咬み合わせの治療法
①オージオグラムによる検査
オージオグラムは、聴力を測定する機器です。当院では、これを咬み癖の判定をする際に使用しております。ご自身で気が付いていなくても、聴力には左右差があることが多く、その原因が、左右の咬み癖の違いや、咬んでいない歯があるからというケースも、実は少なくありません。
このことから、しのはら歯科医院では、かみ合わせを分析するための聴力メーターを使用し、聴力を測ることによって、かみ合わせ状態を測定し、診断と治療を行います。
②スプリント
スプリントは、プラスチック製のプロテクターであり、使用する事で歯や顎関節、筋肉への負担を軽くすることを目的としています。
基本的には就寝時に装着し、睡眠中の食いしばりや歯ぎしりによる影響を、できるだけ軽減する取り外し式の装置です。
③生活指導
日中の食いしばりや歯ぎしりは、患者様の意識によって改善が見込める習癖です。無意識下でもなるべくこれらの癖を行わないように心がけることで、症状の改善に繋がります。
TCH(歯列接触癖)
「TCH」とは、「Tooth Contacting Habit」の略であり、「歯列接触癖」とも呼ばれます。
上下の歯がくっついてしまう癖
本来、歯は食事や会話の際には瞬間的に接触しますが、それ以外の時は基本的には接触せず、上下で離れているものです。しかし、この食事や会話以外でも、上下の歯が接触している方は、意外に多いのではないでしょうか?しかし、上下の歯が接触している時間が長ければ長いほど、強い力でかみしめていなくても、顎間節に負担が生じてしまうのです。このTCHから、顎関節症を起こす方も少なくありません。
顎関節症の主な症状
TCHから繋がる事も多い顎関節症は、比較的ご自身で気が付きやすい症状となって現れます。
- 口を開けようとすると顎が痛む
- 顎を動かすと音がする
- 口を大きく開けられない
- 突然咬み合わせ変わった
など、他にも頭痛や耳鳴りなどの症状が出ることもありますが、これらは顎関節症以外が原因で起こることも多いため、当院では慎重に検査・診断をいたします。
日常生活で気を付ける事
- 上下の歯を接触させないようにする
- 長時間同じ姿勢を取らない
- 食事のときに片方だけで咬まない
- うつ伏せで寝ないようにする
- 頬杖を控える
TCHの治療法
TCHは、歯ぎしりや食いしばりと同様に、スプリントや生活指導での治療を行います。ほとんどの方は、生活習慣の改善で治る事が多いため、当院でも生活指導を軸に治療を行っております。
口腔機能の向上
口腔機能とは、ただ食事を噛み砕くだけでなく、「飲み込む(嚥下)」「発音する」「咬み合う」「唾液の分泌」など、私たちの生活において重要な働きを持つ機能です。ひとつでも不調が起こると、口の中だけでなく全身に支障をきたすこともあります。
しのはら歯科医院では、噛み合わせ治療に加え、このような口腔機能を向上させるための治療も行っております。
舌が上顎についていない場合
本来舌の先端は、上あごの「スポット」と呼ばれる場所にあり、舌全体も上あごにくっついているのが正常です。しかし、舌の力が衰える低舌圧の場合、上顎につける力がなくなるとともに、嚥下の際にも舌の力が弱いことで影響が出てしまいかねません。
【使用する検査機器】▷舌圧測定器
舌圧測定器は、舌の運動機能を測定する機器です。測定した数値は、嚥下の機能や発音の機能の診断に使用します。
舌や唇の機能が低下することによる、発音の衰え
舌や唇は、普段発音する際に大きく活躍していますが、これらがうまく機能しなくなることで、発音がしにくくなることも考えられます。
【使用する検査機器】▷口腔機能測定器
当院では口腔機能測定器を用いて、「オーラル・ディアドコキネシス」を行っております。これは、特に口唇や舌が正常に機能しているかを評価するもので、主に「パ」や「タ」、「カ」などの単音の発音回数を測定する方法になります。
口が無意識に空いている
通常唇は上下が接し、閉じていますが、口唇の力が弱い方は無意識に口がぽかんと空いてしまいます。このように唇が空いていることで、口呼吸の引き金となってしまったり、口の中が乾燥してしまう「口腔乾燥症」にも繋がってしまうことがあります。
【使用する検査機器】▷口唇圧計
口唇圧計によってわかることは、「唇をしっかりと閉じることができるかどうか」です。この力が弱いと、口呼吸の傾向が強かったり、口周りの筋肉が機能していないことから、歯並びの乱れが起こることもあります。
院長からひとこと
口腔機能が悪いと誤嚥性肺炎などに繋がることがあります。早期にトレーニングすることで高齢者でも回復されることがあります。しのはら歯科医院では検査機器を整えております。
口腔機能についてお悩みの方は、是非一度ご相談ください。